人生を買えた一冊の本

思えば幼少期は、両親・祖父母・周りの人からの愛情をあふれんばかりに受け取っていたはずなのに。
大人になる過程で何をまちがえたのか、毎日が味気ないものに変わっていきました。

小学生の頃、算数の授業でつまずいたから?
中学生の頃、同じクラスのあの子たちから仲間はずれにされたから?
高校生の頃、当時好きだったあの人に思いを打ち明けられずに卒業したから?

とにかく、さまざまな理由が重なったせいで自分に自信が持てず、「どうせ誰からも愛されない」と思っていました。


以前「度重なる転居の経験」というドラマでさまざまな不幸が重なった時期について触れましたが、ちょうどあの頃が人生で一番辛い時期でした。

「自分の努力が足りないから?」
「あの人に従わないといけない?」
そんな感じで、とにかく自分を責める日々がつづきました。

――ある日の仕事帰り。
くたびれているにもかかわらず、なぜかいつもスルーしていた本屋さんに寄り道しました。

そこで見つけた一冊の本。
タイトルには、「世界一!愛されて幸福(しあわせ)になる魔法のプリンセスレッスン」とありました。
パラパラと立ち読みし、なんとなくおもしろそうな気がしたので買って帰りました。

この一冊の本が、のちに劇的変化をもたらします…。

その本の内容をざっくり説明すると、「自分をお姫様のように扱いましょう」といったことが書かれていました。
当時アラサーだった私は「え…自分をお姫様のように…?」と驚きました(笑)
しかし、とにかく八方塞がり状態から脱出したかったので、素直に実行してみることにしました。

本の中にはたくさんのミッションがありましたが、中でも「自分に「いいよ!」する」というミッションに苦戦しました。
自分に「いいよ!」する…つまり、自分自身に許可を出せるようになるための訓練です。

――こんなことがありました。
仕事帰り、スーパーに寄り道してお菓子コーナーを通ったとき。
ふと「たまにチョコでも食べたいな…」と思うんですが、とっさに「いや、チョコ買えばムダ遣いになるな…」と考えてしまい、その日はあきらめて帰りました。

それからプリンセスレッスンをつづけていた、ある日。
ふと、「パート先の雇用主からの理不尽な扱いに耐えているのに、自分で自分を許さないなんて…」と気が付きました。

「せめて自分だけは、自分の味方でいよう」
財布の中身と相談して、とびきりおいしいチョコを買いました。

自分のためにじっくりえらんだチョコを一口かじったときのあの感覚は、今でも忘れられません。


その後もできる範囲でプリンセスレッスンをつづけた結果、あたたかい人間関係の構築や理想の働き方、住みたかった土地への転居が叶いました。

疲労困憊でも、本屋さんに寄り道したこと。
本の内容を素直に実行したこと。
どんな状況でも、あきらめずに自分の味方でいたこと。

あのときの自分の行動が、今の自分の血肉となっている。
それを忘れずに、これからも自分と向き合おうと思います。

専門的・技術的職業従事者
投稿時の年齢:38
北海道
投稿日時:2022年02月18日
ドラマの時期:
2013年
--月
--日
文字数:1309

筆者紹介

昭和末期生まれ、世間一般とは一味違う経験を積み重ねる。
環境が目まぐるしく変化し、まるで旅するように暮らした時期もあった。
しかし、ようやく自然豊かな土地でおだやかな日常を過ごしている。
ただ生活しているだけなのに、ここまでドラマティックな人生は他にはないのでは?と思えるくらい、数々の思い出がある。

人生を買えた一冊の本

思えば幼少期は、両親・祖父母・周りの人からの愛情をあふれんばかりに受け取っていたはずなのに。
大人になる過程で何をまちがえたのか、毎日が味気ないものに変わっていきました。

小学生の頃、算数の授業でつまずいたから?
中学生の頃、同じクラスのあの子たちから仲間はずれにされたから?
高校生の頃、当時好きだったあの人に思いを打ち明けられずに卒業したから?

とにかく、さまざまな理由が重なったせいで自分に自信が持てず、「どうせ誰からも愛されない」と思っていました。

以前「度重なる転居の経験」というドラマでさまざまな不幸が重なった時期について触れましたが、ちょうどあの頃が人生で一番辛い時期でした。

「自分の努力が足りないから?」
「あの人に従わないといけない?」
そんな感じで、とにかく自分を責める日々がつづきました。

――ある日の仕事帰り。
くたびれているにもかかわらず、なぜかいつもスルーしていた本屋さんに寄り道しました。

そこで見つけた一冊の本。
タイトルには、「世界一!愛されて幸福(しあわせ)になる魔法のプリンセスレッスン」とありました。
パラパラと立ち読みし、なんとなくおもしろそうな気がしたので買って帰りました。

この一冊の本が、のちに劇的変化をもたらします…。

その本の内容をざっくり説明すると、「自分をお姫様のように扱いましょう」といったことが書かれていました。
当時アラサーだった私は「え…自分をお姫様のように…?」と驚きました(笑)
しかし、とにかく八方塞がり状態から脱出したかったので、素直に実行してみることにしました。

本の中にはたくさんのミッションがありましたが、中でも「自分に「いいよ!」する」というミッションに苦戦しました。
自分に「いいよ!」する…つまり、自分自身に許可を出せるようになるための訓練です。

――こんなことがありました。
仕事帰り、スーパーに寄り道してお菓子コーナーを通ったとき。
ふと「たまにチョコでも食べたいな…」と思うんですが、とっさに「いや、チョコ買えばムダ遣いになるな…」と考えてしまい、その日はあきらめて帰りました。

それからプリンセスレッスンをつづけていた、ある日。
ふと、「パート先の雇用主からの理不尽な扱いに耐えているのに、自分で自分を許さないなんて…」と気が付きました。

「せめて自分だけは、自分の味方でいよう」
財布の中身と相談して、とびきりおいしいチョコを買いました。

自分のためにじっくりえらんだチョコを一口かじったときのあの感覚は、今でも忘れられません。

その後もできる範囲でプリンセスレッスンをつづけた結果、あたたかい人間関係の構築や理想の働き方、住みたかった土地への転居が叶いました。

疲労困憊でも、本屋さんに寄り道したこと。
本の内容を素直に実行したこと。
どんな状況でも、あきらめずに自分の味方でいたこと。

あのときの自分の行動が、今の自分の血肉となっている。
それを忘れずに、これからも自分と向き合おうと思います。
専門的・技術的職業従事者
投稿時の年齢:38
北海道
投稿日時:
2022年02月18日
ドラマの時期:
2013年
--月
--日
文字数:1309

筆者紹介

昭和末期生まれ、世間一般とは一味違う経験を積み重ねる。
環境が目まぐるしく変化し、まるで旅するように暮らした時期もあった。
しかし、ようやく自然豊かな土地でおだやかな日常を過ごしている。
ただ生活しているだけなのに、ここまでドラマティックな人生は他にはないのでは?と思えるくらい、数々の思い出がある。