仕組まれた「天使の微笑(ほほえみ)」
70歳男性です。まだまだしっかり働きたいのですが、妻の要請により在宅を余儀なくされ、それでもようやく最近、週3日という条件付きで働きに出ています。今、水を得た魚のように泳いでいます。
子供は4人ですが、長男は結婚して家にいて、娘二人は結婚して隣り街に住んでいます。次男はそろそろ結婚かというところです。それぞれに子供が一人ずつで大学2年生、小学1年生、3歳の3人の孫がいます。
2年前の事です。
当時、11か月の男の子にはまっていました。。娘はまだ育休期間で退屈しているのか1週間に1度は彼を連れて来ます。チャイルドシートに乗せられるようになってからもう半年にはなります。だんだん情が移ってきて、帰ったその時から来週が待ち遠しいといった状況です。
「あばたもえくぼ」といいますが何をしてても可愛いと思います。一週間ごとに何か次のステップに進んでいる。それが楽しみです。少し前、やっとハイハイまがいの動きをしていたかと思ったら、翌週、ハイハイとまでいかなくて胴体が床から離れずバタフライの泳法を駆使したハイハイにこぎつけ、次の週には完ぺきなハイハイをしていました。冷静になれば当たり前のことですが、あたかも特殊な技でもマスターしたような騒ぎでギャラリーは勝手に盛り上がっています。
この年齢にして異性を意識しているのか女性に関心があると見えて私と妻がいると私をしかとして妻のほうに愛嬌を振りまいています。妻はそれを誇らしく鼻高々にしています。しかしいつも抱っこして寝かせるのは私の役目です。あくびをしたり、ぼんやりしてくるといつも抱っこします。極力胸と胸を合わせ、私の肩の上に孫の顔を載せるような態勢でゆっくり揺らしながら、トントンをしていると必ず動きが止まって肩の上の顔がもたれかかるような感触になります。時には30分くらい抱っこしている時もありますが、基本的に寝るまでは降ろさないつもりで寝かしつけます。そういった恩を感じること無く私と妻との選択を迫られると必ず妻のほうに軍配が上がります。今回はつかまり立ちから手を添えながらの歩行までクリアーしています。
まさしく、彼が家に来ると空気は一変します。大学1年生の男の子を含めた大人の世帯ですから会話も少なく笑いも少なく、必要な用事さえ忘れることもあります。彼はいつもお昼前に来て一緒に昼食をとり夕方まで遊んでいきます。妻は来る前からそわそわし日課の買い物もそそくさと終わらせ昼寝用の布団を出したり、彼の好きなおもちゃを除菌したり、お昼の支度をしたりで忙しくしかも楽しそうに動いています。
四人の子供を育て、二人の孫を赤ん坊の時から見ていますがこんな可愛いと思ったことがあっただろうか?
思えば、そんな余裕などなかったというのが正直なところです。リタイアして孫に触れあえる今だからこそそういった感情が頭をもたげてきているのかもしれません。
ただ明らかな相違は、何をしても嫌がらない、ぐずらない点です。無理やり抱っこしたり、抱っこから降ろしたり、ハイハイしてるのを妨害したり、嫌がる行為をしても全く動じないところです。眠くなってもグズルことはありません。「手がかからない。」と周りを楽にさせています。
さらに、よく食べることです。「そんなに食べて大丈夫?」と心配するほどの量を万度たいらげます。眠くても、ほとんど寝ながら口を開け口の中に入ってきたものをのみ込みます。
そんな彼ですが、最も面白い、可愛いと思う瞬間があります。
不思議な笑い顔です。にこっとするのですが、いつもお決まりの表情を浮かべます。。「天使のほほえみ」です。その表情がドキッとするほどかわいいのですが、その反面、どういった根拠に基づいてこのほほえみがでてくるのかが皆の疑問です。母である娘は一番一緒にいる時間も多くこの不思議な笑顔を見ているわけですが、こう解釈します。
「このほほえみを提供しておけば、みな喜ぶからタイミングをみて作り笑いでもしてやろう!この馬鹿どもが‼」とあざ笑っているかもしれないねと。そう言われればそうとも見えるねと。共感の声も出る始末。でもこの笑顔で癒され幸せになれる自分たちがおめでたい、幸せ者だなといつも感じています。
3歳になった今もつかの間の癒しをくれる“天使‘’に最大限の感謝を込めて接しています。
現在70歳の高齢者です。現役時代は「家庭を守る」「家族を守る」という大義名分の中で埋没していた自己が今自由自在に飛び回っています。仕事もしていますが、やりたいように、言いたいように活きています。
出会いを大切にしています。人と大いに絡みながら高め合っていけたら素晴らしいと考えます
それは家族であり、友達であり、仕事関係の人であったり、老いてからの知人もいます。
関わることで、何らかの力になったりなってもらったり寄り添える人間関係でいたいと思います。
趣味は掃除です。特に浴室の掃除は一年365日欠かしたことはありません。基本は化学的手法より物理的手法を好みます。結果としてよりきれいになることより、耐久性を重視します。それは薬液処理よりもこすり洗いの方が壁・床・浴槽の変色等のリスクが少ないという事です。
発端は、リタイア後、妻の喜ぶことをしようとして思い立ったのがこれでした。妻はお風呂好きで毎日の楽しみとしています。長い間お世話になった恩返しにせめてきれいなピカピカ?の
お風呂に入れてあげたいとの想いでした。
仕組まれた「天使の微笑(ほほえみ)」