私の信じている事
私のなかに30余年の間熟成された英雄像があります
その英雄の名前は、“ゴルビー”ことソビエト連邦最初で最後の大統領「ミハイル・ゴルバチョフ」です。
残念ながら、ロシアのウクライナ侵攻の終息を見ることなく、2022年8月30日亡くなりました。
世界中の誰もがこの名を知っている、歴史上欠くことのできない人物です。彼の功績はあまりにも大きい。
国内にあってはグラスノスチ(情報公開)・ペレストロイカを推進し、帝政ロシアの圧政に抑圧されていた国民に自由をもたらし、対外的にも新思考外交により、当時のアメリカ合衆国ブッシュ大統領との間で交わした冷戦終結宣言に至ります。(マルタ会談)。
さらに、その流れは東欧諸国に波及し、ベルリンの壁の崩壊につながります。
そして、1990年、冷戦の終結・中距離核戦力全廃条約調印・ペレストロイカによる共産圏の民主化に対してノーベル平和賞が贈られました。当時のゴルビー人気は世界中を席巻しました。
しかし、西欧諸国で絶大な人気を博したゴルビーの国内での評価はよくありません。就任当初を除いて在任中から不人気であり続けました。「偉大で強い古き良き時代(スターリン・ブレジネフ時代のこと)であったソ連を崩壊させた」、「アメリカに魂を売った売国奴」と揶揄されています。さらに、飲酒制限政策を展開したことにより、酒好きのロシア人からさらなる反感を買ってしまいました。
彼に対する評価は様々です。それは情報を発信する側の主観でいかようにも報道されます。時には英雄にもなり時には野心家にもなり、また敗北者にもなります。
私が彼の中に見た英雄像は「実績」ではありません。折々の彼の表情の中に脚色されていない真の姿を垣間見ることができます。
私はゴルビーに直接会ったこともないのですが、ニュース映像で流される彼の顔・表情から伝わってくる「人類愛」を感じます。それは次の二つの場面の彼の表情です。
一つ目は、場面としてよく取り上げられている、市井の人々に取り囲まれて何かを訴えているシーンです。熱く語っています。ただ叫んでいるのではなく、一つ一つ丁寧に自身の思いを載せて言葉を発しているそんな風です。周囲の人たちもその言葉に耳をそばだてるようにして聞き漏らすまいとしています。確かにゴルビーは一人一人を大切に考えて行動しているように見えます。聴衆も彼に期待して声援を送っているように見えます。
政治家といえば、高いところから、演説するといった光景を見慣れていますが、これではいかに素晴らしい熱弁をふるっても伝わるかどうかは疑問です。民衆の中に紛れて必死で訴える姿は見るものを感動させます。
もう一つは、ある有識者と対談する場面です。その時の表情が人間ゴルバチョフの「人となり」を如実に表していました。
対面するなり、少年のような無邪気なはにかみ顔で、あたかも、親に対する子供の、先生に対する生徒の敬愛の思い、求道の心がにじみ出ていました。対談中も、「全身を耳にして」という言葉がありますが、その時、間違いなく彼の眼は耳の機能を有しているのではないかと思わせるほど真剣そのものでした。
彼は大国ソ連の大統領です。まさに人生の絶頂期ともいえるそのタイミングで、「他人の話に耳を傾ける」「他人に教えを請う」そんなことができる人間なんです。
そこに彼の生きる姿勢を見ました。「人が何をなしたか?」「他人にどういった評価を受けるか?」より大事なことは、どういう方向を見て生きているのか。またその為に何をしようとしているのか、自身の向上のためにあらゆることを吸収しようという生きる姿勢がうかがえます。彼の表情はその大事なことを暗に示してくれていました。
彼がもたらした「慣れ親しみのない自由」、「ソビエト連邦の消滅」を考える時、彼はソ連という国よりもその国で暮らす一人一人の幸せを重視していたのではないだろうかと推測します。そこに、報道からは聞こえない彼の人間愛・人類愛を感じます。
現在70歳の高齢者です。現役時代は「家庭を守る」「家族を守る」という大義名分の中で埋没していた自己が今自由自在に飛び回っています。仕事もしていますが、やりたいように、言いたいように活きています。
出会いを大切にしています。人と大いに絡みながら高め合っていけたら素晴らしいと考えます
それは家族であり、友達であり、仕事関係の人であったり、老いてからの知人もいます。
関わることで、何らかの力になったりなってもらったり寄り添える人間関係でいたいと思います。
趣味は掃除です。特に浴室の掃除は一年365日欠かしたことはありません。基本は化学的手法より物理的手法を好みます。結果としてよりきれいになることより、耐久性を重視します。それは薬液処理よりもこすり洗いの方が壁・床・浴槽の変色等のリスクが少ないという事です。
発端は、リタイア後、妻の喜ぶことをしようとして思い立ったのがこれでした。妻はお風呂好きで毎日の楽しみとしています。長い間お世話になった恩返しにせめてきれいなピカピカ?の
お風呂に入れてあげたいとの想いでした。
私の信じている事